蔦屋重三郎とCCC

私たちの祖業「TSUTAYA」の原点ともいえるのが、江戸時代に活躍した出版プロデューサー・蔦屋重三郎の存在です。「TSUTAYA」という名前には、蔦屋重三郎の挑戦的で独創的な生き方への敬意が込められています。

TSUTAYAの由来と創業の想い

「TSUTAYA」という名前の由来は、創業者である増田宗昭の祖父が営んでいた家業の屋号にさかのぼります。

創業当時、この「TSUTAYA(蔦屋)」という名が、江戸文化を象徴する蔦屋重三郎に通ずると知った増田宗昭は、蔦屋重三郎が喜多川歌麿や東洲斎写楽といった才能を見出し、世に送り出した名プロデューサーであることに、大きな感銘を受け、「TSUTAYA」の名のもと、私たちが文化を広める役割を担っていくことを決意しました。

その精神は、社員向けに1993年に配布された冊子『Culture & Culture2』でも、記されています。「蔦屋のこころ」というページでは、蔦屋重三郎が掲げた「大衆に文化を届ける」という理念が、企画会社である私たちの「カルチュア・インフラを、つくっていくカンパニー。」というミッションと重なりあっていることが伝えられています。

蔦屋重三郎の精神を受け継ぐCCC

蔦屋重三郎は、版元として創作活動に積極的に挑み、喜多川歌麿や東洲斎写楽といったクリエイターたちを見出し、世に輩出することで、文化を大衆化しました。

私たちは、その精神を受け継ぎ、時代とともに進化をしながら、多くの新しい企画に挑戦してきました。例えば、レンタルという方法で映画や音楽などの文化を広めた「TSUTAYA」から、ライフスタイルを提案する「蔦屋書店」、シェアオフィスの機能性とラウンジの居心地のよさを併せ持つ「SHARE LOUNGE」、さらにIPを軸とした「SHIBUYA TSUTAYA」など、その挑戦の姿勢は蔦重の精神そのものです。

蔦屋重三郎が多くの才能を世に伝えたとされる「耕書堂」の屋号

私たちは2025年に創業40周年を迎えます。この節目の年に、大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』では、蔦屋重三郎の魅力や功績に新たな光が当てられています。大河ドラマを機に、日本文化や蔦屋重三郎の生き方が再注目されることを期待しています。

また、蔦屋重三郎の意思を引き継ぐため、私たちは2017年に蔦屋重三郎が多くの才能を世に伝えたとされる「耕書堂(※)」の屋号を商標登録しました。この屋号は蔦屋重三郎がプロデュースした浮世絵にも刻まれており、今後も多くの人々にその魅力を伝えていきます。

※蔦屋重三郎が最初に開業した本屋であり、後に地本問屋に発展させた。

なお、「耕書堂」の屋号をあしらい、江戸時代の風情と現代のデザインを融合させたオリジナル商品を全国のTSUTAYA・蔦屋書店で展開しています。

蔦屋重三郎にならい、文化を未来へとつなぐ。

私たちは、蔦屋重三郎の精神を大切にしながら、文化を未来に伝える企画を創造し続けます。

社員一人一人が蔦屋重三郎のようなプロデューサーでありながら、蔦のように他者と絡み合うことで繁栄していき、ヒトと世の中をより楽しくする環境=カルチュア・インフラをつくっていく――その想いを胸に、これからも文化の発信に取り組んでまいります。

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