長崎大学×CCCマーケティング総研×長崎市×エヌタス 長崎地域創生に向けた産学官連携授業<第2弾>を実施
国立大学法人 長崎大学
CCCMKホールディングス株式会社 CCCマーケティング総合研究所
長崎市
株式会社エヌタス
~Tポイントのデータを基に長崎大学の学生が「長崎市に多くの人が集まるイベント」を企画提案~
国立大学法人 長崎大学(学長:永安武)情報データ科学部は、CCCMKホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:髙橋誉則)にて『生活者の皆さまと共に歩み、共に考えるシンクタンク』として地方課題をさまざまな方と共に解決していくことを目指すCCCマーケティング総合研究所(所長:新橋実、以下「CCCマーケティング総研」)、長崎市(市長:鈴木史朗)、および株式会社エヌタス(本社:長崎県長崎市、代表取締役社長:釜田雅彦)と協同して、昨年に引き続き2回目の開催となる、Tポイントのデータを基に、長崎の地域創生をテーマにした産学官連携授業を実施しました 。
長崎地域創生に向けた産学官連携授業とは... |
2022年より開始した産学官連携授業では、長崎大学 情報データ科学部にてデータマイニング・観光政策・観光ビッグデータを専門分野とする一藤裕准教授の講義「社会・観光情報学Ⅰ」を受講する学生が、統計加工化したTポイントの購買データに加え、地域ICカード「エヌタスTカード」における長崎バスの乗降に関わる統計加工データを基に、地域創生に向けた企画提案をする取り組みです。
「100年にいちどの長崎」Z世代を中心とした集客イベントの企画提案 |
2回目の開催となる本授業では、「100年にいちどの長崎」とも謳われる"まちの変革期"において「Z世代を中心に長崎市に多くの人が集まるイベント企画」をテーマに、昨年を上回る62名の学生が参加し(昨年参加43名)、3回にわたるグループワークを実施しました。
また2023年12月1日(金)と8日(金)に企画プレゼンテーションを行い、長崎に住む大学生ならではの独創的な発想を活かした13の企画を発表しました。当日は、CCCマーケティング総研、長崎市役所およびエヌタスの担当者も参加し、企画へのフィードバックをはじめ、長崎市の抱える課題や取り組みについての講義を開催するなど、長崎の地域創生について大学、民間企業、行政を交えた実践的な議論が交わされました。
長崎大学、CCCマーケティング総研、長崎市およびエヌタスは、今回の産学官連携授業から得た成果を、さらなる長崎地域創生につながる取り組みへと発展させていくことを検討してまいります。
選出された優秀チームによる企画提案の概要 |
長崎市の冬を彩る「クリスマスマーケット」 |
・ライフスタイル推計値を基に、<夜型志向>、<情報発信志向>、<新しいもの好き志向>の高い若年層に対して、クリスマスマーケットの開催を提案。
・多くの自治体でも開催されているクリスマスマーケットとの差別化を図るために、長崎と歴史的に関連の深いオランダのクリスマス文化を活かした広報、集客を企画。
・バス利用状況を参考に、イベント時の混雑緩和対策も講じる。
海の四季を味わう冒険 長崎の魚フェスティバル |
・長崎県の漁獲量は全国トップクラスであることから、四季折々に県内で獲れる、魚の豊富さを紹介。
・Z世代の「魚への関心」が低いことを課題として、「魚」をテーマにしたイベントの開催を立案。
・発表チームの想いの伝わる、プレゼンであったことも高く評価された。
発明家と資本家をつなぐマッチングイベント |
・高校生や大学生の学び意欲の低下、日本の研究力の低下という社会課題に応える、若年層発明家と資本家をマッチングするイベント開催を提案。
・発明家によるプレゼンイベントだけでなく、ブース出展、YouTuberによるトークセッションなど、参加者が楽しめる企画も幅広く検討。
・バス乗降データをもとに、イベント開催時期の検討も実施。
・長崎=発明家の町というブランディングが、長崎の魅力向上にも寄与できると評価された。
各担当者からのコメント |
■一藤裕准教授からのコメント
今回は、打ち合わせする時間を十分に確保し、少人数のグループでそれぞれ課題に取り組んでもらいました。また、中間発表の時間を設け、企業の方々によるフィードバックも行ったことで、最終的にどのチームも素晴らしい提案内容・発表資料となりました。最終発表では、発表者のプレゼンの仕方に、「注目してもらう」・「聞いてもらう」ためにどうすればよいかという工夫が見られ、真剣に取り組んだ成果が随所に確認できました。この経験や他のチームの良かった工夫を吸収して、今後の研究に活かしてもらいたいと思います。
■CCCマーケティング総合研究所:財津涼子氏
今回、13チームの皆さんに取り組んでいただきましたが、予想していた以上に多様なアイデア、企画が生まれたことに驚いています。CCCMKホールディングスから提供させていただいたデータや様々な統計データに向き合って企画に落とし込むことも、グループワークで企画の詳細を詰めていく作業も、想像以上に大変だったのではないかと思うのですが、どのチームも真剣に取り組でくれたことが伝わってくる発表ばかりでした。今回の授業での経験が、今後の大学での学びや、社会人になってからの何かのヒントにつながれば、嬉しく思います。
■長崎市 情報政策管理監:樋口成一氏
100年に1度のまちの変革で、若者のニーズに応えられる施設(ハード)の整備が進むなか、今回は長崎市内の施設を活用したイベント(ソフト)をテーマに研究していただきました。イベントを企画する際に、様々な情報やデータを調査・分析していく中で、長崎市の強みや弱みについても再認識し、その強みを活かすなど、各班から特色あるイベントの発表があり、短い期間でこれだけの内容を企画できる皆さんの能力に驚かされました。イベントを企画し発表した今回の経験は、皆さんにとって今後必ず役立つとともに、これからも長崎のまちの活性化について心に留めておいてください。
■株式会社エヌタス:八谷修氏
発表の内容・レベルが高いが故に、こちらとしても本気に近いレベルでコメントをさせていただきました。テーマ決めやパワーポイント資料作成をグループで行うこと自体、やや難度が高いと思いますが、どのグループの発表も素晴らしく、楽しませていただきました。今回の課題を糧に、分析・発表の経験を更に積んでいただき、実社会にて活躍なさることを祈念しています。
■長崎大学情報データ科学部の概要 本学部にはインフォメーションサイエンス(IS)コースとデータサイエンス(DS)コースの2つがあり、DSコースではビッグデータ解析や人工知能、ISコースではハードウェアやソフトウェアなどの科目を基礎から応用にわたって履修します。どちらのコースの科目も履修可能なため、興味に合わせて幅広く学ぶことができます。国内でDSを中心に学べる学部・学科が増えつつある中で、ISとDSの両方を学べる環境はとても稀で、本学部ならではの特徴です。 ■CCCマーケティング総合研究所の概要 ■長崎市の概要 ■株式会社エヌタスの概要 |