地域の縁をつなぎ、コミュニティを創る。延岡駅前複合施設 「エンクロス」
- 公共サービス
市民活動とBOOK & CAFÉを軸とした新しいコミュニティーセンター
延岡駅前複合施設「エンクロス」は、市民活動とBOOK & CAFEを軸とした、新しいコミュニティセンターです。館内では、市民の皆さまやスタッフによる活動が月間70件ほど開かれていて、たくさんの交流が生まれています。
CCCは、2014年10月に延岡市と連携を開始し、2016年7月に指定管理者として駅前複合施設の管理、運営業務を受託しました。自治体から求められたのは、街の賑わいづくりと活性化です。延岡らしい賑わい創出の方法とは何かを考え、提案したのは以下9つです。
• 365日年中無休、朝8時から夜9時まで。いつでも開いている公共施設
• 東九州最大のBOOK & CAFE
• 利用する人それぞれに、居場所がある/居心地が良い空間があること
• 多様なイベントが日々行われていること。いつでも何かやっている施設であること
• 市民活動を、オープンな空間で行えること。市民が発表するハレの場となること
• 子どもと女性に優しい施設であること
• 延岡の情報発信ステーションになること
• 地域の良いものを、しがらみなく厳選して届けること
• 駅の待合いスペースとして、快適に使ってもらうこと
コンセプトは、「新しく自由のあるまち」
「エンクロス」は、公共交通機関の待合いとして、本が自由に読める図書閲覧スペースと蔦屋書店、スターバックスコーヒーを利用いただけるBOOK & CAFÉとして、趣味や子育ての場として、様々な目的に合わせ誰もが自由な発想で、自由な時間を過ごすことができる場所です。
「新しく自由のあるまち」をコンセプトとするエンクロスは、市民活動でまちの中心に賑わいを創る場として、市民の皆さまに365日ご活用いただいています。オープンから約2年半を経た2020年9月末時点での来館者数は271万人。エンクロスで行われた市民活動と自主企画は累計1,951回、市民活動者の活動登録件数は215件。館内外で、日々多種多様な市民活動が展開されています。
延岡の「延(えん)」と、人と人との「ご縁」をかけ、たくさんの人が出会い、縁を交差させ、行き交う場所になるようにと思いが込められた「エンクロス」という名称通り、たくさんの方々にご利用いただき様々なつながりがあります。
延岡市への提案に(企画に)携わった中林が期待するのは、施設内での市民の交流です。例えば、趣味を楽しむ人と、地域医療について考える人が交われば、きっとユニークな発想が生まれる。館内を仕切りがない空間にしたのは、そういった狙いがあったから。集まった市民の皆さんがまちづくりについて考えて、市に政策を提言できるようになったりしたらすごいと思う。(中林)
エンクロスに置いている書籍は、市民ワークショップでの意見を参考に選んでいます。その多くは、列車の発車を待つ間に、パラパラとめくって気軽に読める趣味や生活に密接した本。また、市民活動の拠点であることから、作業スペースのすぐそばにDIYや手芸に関する本を置くなどして、活動しやすい環境を整える工夫をしています。
開館して2年半の来館者数が、271万人
2018年4月に開館したエンクロスの来館者数は、2年半で271万人。開催した市民活動(イベント)は、1,951回を数え、市民活動者の活動登録件数は215件。当初から掲げてきた市民活動を通じて「エンクロス」がアイデアを育み交流を促す場となり、街の賑わいを創っています。
「エンクロス」を含む『延岡駅周辺整備プロジェクト』が2020年度グッドデザイン賞「金賞」を受賞
「公共の建築・空間」部門において、延岡市、有限会社乾久美子建築設計事務所、延岡設計連合協同組合、株式会社studio-L、上田・児玉・朋幸・久米特定建設工事共同企業体、九州旅客鉄道株式会社、CCCの連合体は、2020年度グッドデザイン賞「金賞」を受賞しました。「ただ新しいハコをつくるのではなく、市民とのワーク・ショップを重ね、地域との関係性を築きながら、新しい公共空間を実現した。」とありがたい評価を頂きました。
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CCC公共サービス企画:[email protected]